「お嬢ちゃん、何してはるの?」 「鳥を見てるの」 「鳥かぁ」 「おじちゃん死神なんだ?」 「(おじちゃん…)そうやで」 「いいなぁ」 「何で?」 「鳥はさ、どこまでも飛んでゆけるでしょ? 同じように死神もどこへでもゆける。現世にだって」 「誰か残してきたんか」 「もう何十年も前の話だけど」 「そやったらな、おじちゃんが君の翼になってあげる」 「つばさ?」 「そうやで。どこへでも行けるつばさ」 「…そう。ありがとう」 「でも、いらない」 「どうして」 「束縛されるのは嫌いなの」 「…お上手」 --------------------------------------- 貴方無しでは生きられない体にはなりたくない。 20040519
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