ライジングスター






任務を終えた後は真っ直ぐにの元へ向かう。行灯だけがその美しい輪郭を照らし出す部屋へ。軽い襖が開くと上半身を起こしてこちらを見る彼女がいる。いらっしゃい、と。いつもとなんら変わりはない光景だ。俺はいつもと変わらない位置に腰を下ろす。



「今日は遅かったのね」
「あァ、最近またテロリストどもが騒ぎ出してな」
「それは物騒ね」



あたしの家を襲いに来たら助けてよと冗談交じりに言うにどうだろうなァと俺は曖昧に返事をする。嘘だ。本当は命に代えてでも守りてェよ。きっと本当にそんなことにでもなったら俺はお前目掛けてスッ飛んでいくんだろうな。灰色の息を吐くとあくまでもここは「病室」だということを思い出し、慌てて煙草の火を消す。



「消さなくてもいいのに」
「体に毒だろーが」
「それ、土方さんが言える言葉かしら?」
「うるせェ」



は口元に手を当てて上品な笑いを零す。くすくす。俺もそれを見て思わず頬が緩む。その矢先、は咳き込んで苦しそうに胸を叩く。



「ゴホッ…」
「大丈夫か?」
「う、うん」



指の隙間から滴る赤い液が目に飛び込む。以前、何度俺が代わってやれたらと思ったことか。そういう心を見透かされているのか、はあたしの体と代わってやれたらとか考えないでね。土方さんが健康でお仕事を続けていられることが一番だからと言う。



日に日に弱っていく。見るに耐えない。でもその生き様を見れるのは俺だけだ。逃げずに、この目にしっかりと焼き付けておくと決めたんだ









死期が近づいていることは、二人ともわかっている





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