「ジェームズの首にねー、キスマークがあったんだぁ」
Lullaby
急に、それはもう突然に相談に乗ってくれ、と言われた。
「お前がつけたんじゃねーの?」
「違うから相談してんじゃないの!」
「彼の浮気癖は今に始まったことじゃないけどさ、不安になることもあるのよね、うん」
「へーーーーー」
「(冷たい……)」
それ以上何も言えないんだから仕方ないだろ。しかもなんで俺に相談するんだよ。もっとリーマスとかピーターに…
「親友なんだから何か知らないの?」
「お前の話なんてしょっちゅうしてるさ。相当お前のこと大事にしてるんだろ」
それは、事実だった。耳にタコが出来るぐらい自慢された。かわいいかわいいかわいい。
でもこれをチャンスだと思って言ってしまった。取り返しのつかないことを。
「って言えば満足か?」
表情が曇った。気のせいか、の瞳は潤んで見える。
「じゃあ何?あたしだけを見て、とか安っぽいコトバを言えって?ははは。そりゃあたしには無理だよジェームズ…」
笑って言った。しかし、机の下でローブを握る手は真っ白だった。
「え、と…聞いてくれてありがとう!じゃ!」
このまま、放っておけない、と思った。泣いてる女には優しくするとかそんなんじゃなくて。
「おい」
去っていく腕を引いた。
そのまま抱きしめたやりたかったのに、向かいの廊下からジェームズか俺たちを見ていた。
それ以上近づくな、という眼差しで。
「なに、よ」
「いや、何でもない」
こんなにも近くにいるのに、それでも グッバイ。
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さんかくかんけー
20041022
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