自慢じゃないがあたしはジェームズ、シリウス、リーマス、リリーに続くぐらい頭がいい。(ピーターは黙秘権を行使してる)
まぁ要するに優等生ってこと。魔法薬だけを除いて、ね。
IN THE LONG RUN
魔法薬のセンスなんて雀の涙すら無いに等しい!
この前の授業なんてカエルを入れるタイミングを間違えてピンクの液体が出たりだとか、発生した気体を吸い込んだ友達が失神したりと大騒ぎになった。
魔法薬は特に成績のいいスネイプがあたし作の液を見て鼻で笑った。(後でジェームズに頼もう)目の前にいたアイツもアイツで自慢のながーい足を組んで一言。
「有り得ねぇ」
( マ ジ む か つ く … ! ! )
そんな大惨事になってしまった罰として分厚いレポートを今週中に終わらせろときたもんだ。(先生ひどい!!)食事の時間も省いて必死に書き上げていくけれど、一向にゴールは見えない。ああ!あたしはもうみんなと悪戯を出来ずに散るのね…!そんなことを考えていたらドアが開き、誰かが入ってくる気配がした。
「まだやってたのかよ」
ほらきた、シリウスお坊ちゃまだ。
「もぉねー、頭がクルクルパーなのよ」
「これすげぇ簡単じゃん」
「うるさいよー」
「今週中に終わるの?」
「……」
そこで黙るなよ、あたし!!
「手伝ってよ!」
「えー?どうしよっかな〜」
「(うわ!性格悪!!)」
「ん〜?」
「(イジメだ!!)た…助けてください、シリウス様」
「よろしい。初めからそう言えよ」
「(くそくそくそ!!悔しいーーーー!!)」
でもまぁ助かったことに変わりは無い。サンキューベリーマッチ。だけどさぁ、隣の席に座らないで欲しかったよ。変に意識しちゃうじゃない!今までこいつにそんな感情を持ったことはないけど一般的にはかっこいいほうだし?
あたしはちらりと横を見た。美しい筆記体が綴られていっているではありませんか!視線に気づいたのかその男はニヤリと笑った。
「何?俺に惚れた?」
「誰が!!」
ヤバイヤバイ!完全にコイツのペースだ!早く宿題を終わらせよう。うん、そうしよう。
「でもさ」
「何よ(まだあるんかい)」
「お前じゃなきゃ手伝ってないぞ」
握った羽根ペンを羊皮紙から離せずに、インクがどくどくと染みていった。
(IN THE LONG RUN =結局は)
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